狂おしいほど貴方が好き ~ホストとの禁断の恋愛~ vol.1「担当との甘く切ない恋」

Last-modified: 2022-11-02 (水) 18:47:44

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レビュー

  • 彼は時間があれば私の側にいて、不器用ながらも彼なりの愛情を注いでくれる。
    けど、私は知っている。
    彼の周りには私よりも可愛い子や綺麗な子がたくさんいることを。
    「ごめん、待った?」
    カツンと音を立てて置かれるグラス。
    ーーーさっきまでどんな子の隣にいて、どんな顔で座って、どんな風にその子に触れてきたの?
    そんなこと、口が裂けても言えない。
    だって彼の仕事は女性に愛を振り撒く【ホスト】だから。
    「今日さ、連れて行きたいところがあるんだけど」
    こそっと伝えられた彼からアフターのお誘い。
    営業後、はやる気持ちを抑え待ち合わせの場所で待っていると、とんとんっと肩を叩かれた。
    「じゃーん!!」
    振り返ると、大きなピンクの花束を持った彼の姿があった。
    「本当は日付が変わった瞬間にお祝いしたかったんだけど⋯⋯」
    そっと抱き寄せられて囁かれる。
    「喜んでる姿、独り占めしたくて⋯⋯」
    普段なら絶対に言わないような甘いセリフ。
    よく見ると、彼の耳は薔薇のように真っ赤に染まっていた。
    「⋯⋯あのさ、今夜⋯⋯夜景の見えるホテル、予約してあるんだ」
    驚いて見上げると、真剣な眼差しが降り注ぐ。
    「俺、ホストだけどさ⋯⋯そう言うのじゃなくて⋯⋯その⋯⋯今夜俺と一緒に過ごしてくれますか?」
    初めて見る表情に鼓動が頭に響く。
    返事をする代わりに、彼の胸に強く顔を埋めたーーー
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