誰が私を殺したのか~紅也の場合~

Last-modified: 2021-11-21 (日) 00:13:37

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レビュー

  • 2017/9/29
  • Operetta Treが贈る、『耳で感じる乙女ゲーム』シリーズ最新作!
    愛憎が引き起こした一つの事件が、別視点、そして別の未来で語られる――全四部作の第二弾。
  • 幾度でも、ワタシは愛故に殺される。
    各界の令嬢令息が通う、瑞樹幼稚舎。
    その中でも影響力を持つのは、保泉家、辻家、高円寺家、市松家の四家。
    彼らは家族ぐるみで仲が良く、親同士も幼馴染の関係だった。
    十五年前――そんな瑞樹幼稚舎で大事故が起きる。
    奇跡的に生き残った児童は、主人公だけ。
    遺された遺族は心に傷を負い、次第に精神を蝕まれていった。
    壊れていく妻たちを見ていた夫たちは思った。
    「愛を注ぐ対象を迎え入れよう」と。
    ほどなくして、それぞれの家には養子が迎えいれられた。
    引き取られた彼らには、唯一生還した主人公の世界が彩られるようにと、新しい名が与えられた。
    かくして彼女の世界は優しく彩られ、幸福の内に終わると、誰もが信じていたが……。
    誰かが言った。――「集められた理由から既におかしかったんだ。おかしくなるのは、むしろ自然だろう?」
    誰かが問うた。――「知ってるか? 俺たちの色が混ざると、どんどん暗い色になっていくんだ。みんなに犯されたお前は、もう白くはなれないんだよ」
    誰かが嘆いた。――「こんなこと、許されないと知ってる」
    誰かが笑った。――「さて、今日も染めてあげよう。心配しないで、おかしくなっても愛してるよ」
    誰かが呟いた。――「もう殺すしかない」と。
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